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施工マニュアル抜粋

基本理念

現場管理者とは、名前のとおり当社が請け負った仕事に対し、与えられた現場内において会社を代表する業務遂行の責任者である。

  • 社内的使命社外的好感を踏まえた配慮を、常に心がけた人格者でなければならない。
  • お客様そして部下、協力業者に対し親切丁寧な説明と指導が出来なければならない。
  • 社是をいつも心がけた言動が取れなければならない。

以上、三原則から生まれてくる、安全且つ確実な信頼性のある造成体の構築を心がける.

現場管理者実務

1. 着工前

◎工務との確認事項
  • 「チェックリスト&指示書」による
    工事規模、工法、人員、装備、工期、場所、進入路、運搬方法、金額、各種手配、水、固化材、etc. の確認
  • 工程写真の内容及び回数の確認
  • 試験の種別及び数量の確認
  • 残土処分の状態確認

etc.

◎準備
  • Fc及び配合量の確認
  • 構造物及び基堪の形態、設計主旨の確認
  • 現地及び土質の確認
  • 施工計画書の作成により設計配合の再確認と決定配合に基づく計画配合及び工事予定の立案
  • 作業手順のプランニング
  • 重機搬入の立会い

etc.

◎現場監督者との打ち合わせ
  • GLポイントの確認
  • 工期再確認
  • 作業手順の確認及び変更
  • 搬入搬出及び作業時間の確認
  • 養生関係の確認

etc.

2. 着工中

業務の安全と高品質、正確さを常に心がけ、作業員と機械の効率化をいつも考え、段取りのよい無駄を省いた施工を心がける。

◎朝礼
  • ラジオ体操、打ち合わせの励行(ヘルメット・長靴の着用)
    メンバーの健康確認及びその日の作業手順の確認と指示
◎施工管理
  • 「施工管理ハンドブック」に基づく管理
◎その他の管理項目
  • 固化材、水、燃料の手配及び管理
  • 供試件の採取、保管
  • 重機、道具の点検整備
◎現場監督への報告
  • 異常事態発生時、たとえ些細なことでも速やかに対処を仰ぐ
    会社への報告も怠らない
  • 墨だし、位置不明の時

※施主、設計事務所、監督に対し親切丁寧に具体的な説明を心がける。

◎日ごと終了時
  • 現場内整理整頓
  • キー抜き
  • 造成部養生
  • 出来高及び翌日の作業内容の報告
  • メンバーの出面及び日報の作成
  • 会社へのデイリー報告

3. 工事完了後

◎現場において
  • 重機道具の搬出手配
  • 重機搬出の立会い
  • 監督への終了報告
  • ゴミその他の整理整頓
◎社内において
  • 工事報告の作成
  • 契約外増減報告-工務へ
  • 供試体の強度確認
  • 写真の整理
◎提出物
  • (1)実行精算書、(2)工事記録、(3)工事日報、(4)工事計画
    (5)チェックリスト、(6)圧縮試験依頼書、(7)その他資料

※上記提出物を所属長、工務担当者の認印を受領の上、管理課へ撮出する。

着工前

◎室内配合試験
  • 着工10日以上前に現地の土採取。
  • 採取土の土質分析を行う。
  • 設計配合を土質分析結果に基づき修正し試験練りを行う。
    Fc、構造体、基礎の形状等により3タイプ以上の配合を決めそれぞれの圧縮強度を計算する。
  • 設計部が圧縮試験結果を踏まえ現場配合量を決定する。
◎現場管理者
  • 決定配合量に基づいた現場配合計画を立てる。それぞれの造成体積に対する配合量を決めておく。
  • ボーリング柱状図から地下水位の影響、土質等による崩壊の危険性を検討する。
  • 崩壊の危険性が考えられる時は、対処プランを準備して乗り込む。
  • 粘性地盤及び複合地盤の均一混合は特に気を使わねばならないので、オペレーターへの細心の注意を払うための指示と、試験掘削、試験混合を綿密に行うための予備工程を考える。

着工中

◎試験掘削及び試験混合
  • 確かな品質管理を行うために、試験掘削を実施し使用土の土質、地下水量、をチェックし計画配合通りで良いか確認する。
  • 試験掘削の結果土質が複合している時は、粘性土として考える。
  • 地下水量が多いときは、検尺にて確認をし調整含水量で加減する。
  • 本施工では品質管理及び施工精度を高めるため、支持地盤までの完全掘削が困難な場合が想定されるので試験掘削の際は極力支持地盤を確認する。

    ※なお、どうしても不可能な時は掘削可能な深さでの地盤状況と柱状図とを照らし合わせ且つ、混合しながら底盤の硬さを確認する。

  • 掘削完了後、固化材、水の投入タイミング、土の戻すタイミング、混合を試してみる。

    ※試験掘削、試験混合は現場管理者の的確な判断によるところが大なので、普段からコアによる混合状況の確認等により腕を磨いておく。

◎本施工
  • 掘削位置、掘削深さ、造成体天端高さを確認し掘削開始。
  • 同一現場内においても、土質や地下水が変化するので、掘削中も孔内の状況を良く観察し、的確な判断と指示を心がける。
  • 掘削完了後、造成幅(B×L)、掘削深さ、造成深さの検尺速やかに行い造成体積こ対する固化材量、水量を決定し指示する。
  • 投入に際しては深さを考慮して数回に分ける。一応の目安は、造成厚さ0.8~1.0mごとに分ける。
  • 粘性土が多い場合は、注入水量を控えめにし粘性土の粉砕を第一とする。
  • 砂質土の場合は、スラリー成分が上方に集まりやすくなる現象が発生するので注意する。
  • シルト質は、色が固化材と良く似ていることがあるので混合状況の不備を見つけにくい為、時間をかけて上下左右の混合を念入りに行う。
  • 仕上がりは土質にもよるが、ソフトクリームよりやや固め位がベストである。建築基礎に用いた場合はフロー値8~13cmの範囲が望ましい。他の用途の時は用途に合わせた硬さに調整する。
  • 仕上がり天端は、砂質土の時はブリージングにより造成厚さの3%軽度下がるのでやや高めに仕上げる。
  • 粘性土及びシルト質の時は、余り下がらないのでほぼ所定の高さまで仕上げる。
  • 造成天端部は郷土のばらつきが発生しやすいので、翌日天端はつりを実施しレベル調整を行う。
  • 数分割による混合をしても最終的には現場管理者の判断によるところが大なので、日ごろから混合に対する観察力を唐く。
◎混合に関するポイント
  1. 土質により、水・固化材投入のタイミング。
  2. 地下水による影響を考慮した混合及び対処。
  3. 均一混合のためめ上下攪拌。
  4. 設計における絶対最低幅の確保。
  5. 不測の事態に対する臨機応変な速やかなる対処。
    現場管理者は、その現執場おける全ての責任者である。「スーパーラップル基礎工法」を施工することにおいては、当社の責任設計施工であるので、その事を踏まえた確かな施工を行う。
    本工法に関しては誰よりもプロでなければいけないし、またそれだけの自信を持たなければいけない。
    そのためには、普段から、土、固化材、混合技術、基礎の設計に関する諸々のことを学習しておかなければならない。
◎試験及び供試体
  • 供試体の採取箇所数は造成体積500m3に1ヶ所とし、500m3未満の時は2ヶ所を基本とする。

    ※現場管理者、試験室よりの要望があるときは増やす。

  • 採取方法は、造成完了時表面部分に直接パイプを挿入し、初期硬化反応後に抜く。挿入箇所はアトランダムの3ヶ所とする。
  • 養生方法は、湿空養生(2~3日)後、水中養生をする。

    ※供試体は直射日光の当たらない所へ、速やかに丁寧に移動し養生する。

供試体は造成部の品質管理(強度)面における、本工法の信頼性の証明である。確実な採取と丁寧な取り扱いを心がける。

工事完了後

◎試験室
  • 各供試体の圧縮試験を所定材令日に実施する。
  • 現場管理者からの要請があるときは、未材令でも実施し、速やかに結果報告する。
◎現場管理者
  • 重機撤収前に、位置、強度、高さの最終確認を実施し工事のやり直しが無いか確認をしてから撤収作業に入る。

    ※万一何らかの不備が判明した時は、現場監督と協議の上やり直しを含めた対処をする。

最後に、現場管理者としてプロ意識を持ち造成体の品質管理はもとより、混合に関する様々な知識を身につけるペく学習と研究を心がける。
また、基礎地盤に関する技術知識を身につけるとともに、指導者としての自覚も身につけるよう日々努力する。

施工写真に関して

◎施工写真撮影のポイント
  1. 立会者以外が理解可能な状況記録だということを考慮する。
  2. 寸法等にはメジヤー及び箱尺等を添える。
  3. 数量は、確認できるよう撮る。
  4. 作業状況がより良く分かるよう撮る。

※施工記録の中で、最も大切な証拠となるので丁寧に正確に記入し、撮る。

  • フィルムの着脱時の正常確諷認
  • 逆光、明度不良、ズームオーバー等による被写体ポケの防止
  • 監督、設計者等立会の時は写真の中に入ってもらう。(ヘルメット着用)

★着工前現場状況
★混合機
   コベルコSK-120
★掘削機
   コベルコSK-120
★掘削開始
★掘削状況
★掘削完了(GL- m)
   支持層確認
★固化材計量確認
★固化材投入状況
★混合状況
★造成完了
★コア採取
★フロー値計測
   ○○cm×○○cm
★固化材搬入
   スタビライトM-15 ○○t

この他、地中障害やその他なんらかの必要な項目が発生した時に。

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